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多文化共生・社会教育・まちづくり 2024

やさしい島生活ガイド〜沖永良部島の暮らし方〜

沖永良部島の生活ルールや文化を「やさしい日本語」でまとめたガイド。自治体国際化協会(CLAIR)の助成事業を活用し、島内2町と協働制作。CLAIRの全国優良事例にも選出された。

2024年1月、沖永良部島に暮らす外国人住民に向けて、沖永良部島の生活ルールや文化をまとめた「やさしい島生活ガイド〜沖永良部島の暮らし方〜」(B5判・全24ページ・700部発行)を制作しました。

自治体国際化協会(CLAIR)の助成事業「多文化共生のまちづくり促進事業」を活用し、島内2町の和泊町・知名町、そして私の法人である合同会社オトナキの三者協働プロジェクトとして企画・進行を統括しました。実施後、CLAIRが選定する全国11件の優良事例に選出されるに至りました。

想像と実態のギャップを埋め、生活圏を広げる

沖永良部島は、農業や介護などを支える外国人住民の人口比率が県平均のほぼ倍にのぼる「多国籍な島」です。しかし、都市部と違い電車はなく、移動手段は自転車や徒歩に限られがちで、入国時に受ける一般的な日本の生活を想定した講習とは違った、台風時の対策や記名式のゴミ出しルールなど、島特有の生活ハードルが存在していました。

そこで、言語の壁による生活トラブルを未然に防ぎ、彼らの生活圏とコミュニティを広げることを目的に、役場やスーパー、警察署、また外国人住民も歓迎のオープンドな住民サークルなど、100を超える島内外の関係機関の協力を得て、島の生活情報を一冊に集約しました。

講習会の実施と「やさしい日本語」のチカラ

多言語への翻訳も検討しましたが、予算上の都合もあり、最終的には全編ふりがな付きで簡単な表現を用いる「やさしい日本語」のみで制作しました。

完成に合わせて、2024年1月には冊子を活用した「バスの乗り方講習会」を2日間にわたり開催。計9名の外国人住民と地域住民が一緒に路線バスに乗り、観光協会でのリサイクル体験やスポーツ(インディアカ)を通じて交流を深めました。「今度から一人でバスに乗れそう」という声も上がり、知識と実践を結びつける一歩となりました。

「外国人のための本」から「みんなのための本」へ

発行後、このガイドは外国人だけでなく、「まだ漢字が読めない子ども」や、「島外から移住してきた日本人(Iターン・Uターン)」にとっても分かりやすいと反響を呼びました。言語や文化の壁に直面する外国人のサポート(インフラ構築)は、結果として、その手前で困っているすべての人の生活を支えるセーフティーネットになり得る。「誰かのためのやさしさ」が地域全体に還元されていくことを実感したプロジェクトです。

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